メールアドレスは自分の好みで選ぶことが出来る。しかしシンプルに自分の名前を使おうとすると既に使用している人がいるため、意外と悩まされる。そして、悩んだ結果であるメールアドレスには本人の人間性が反映されてしまうのである。
ここでは、ありがちな駄目なメールアドレスの例を紹介し、就活にふさわしい良いメールアドレスについてアドバイスしたい。
なぜこんな事を書くかというと、実の弟がメールアドレスについて就活で面接官に駄目出しされたからだ。ヤツのメールアドレスは"adoresunante-nandemook@携帯会社.jp"というものだった。
”アドレスなんて何でもOK”というアドレスからは、「アドレスだけでなく人生も恋も遊びもどうでもいい、正直働いたら負けかなと思ってる」という投げやりさがバレバレだ。これじゃ通るものも通らなくなる。
そして僕は面接をする側になることがあるが、メールアドレスは前から気になっていた。なぜか?履歴書に並ぶ、言ってみれば無味乾燥なデータの羅列の中で、メールアドレスはその人のありのままを伝える数少ない手がかりだと思うからだ。就活している人はメールアドレスも人物評価の基準の1つとして見られているという当たり前の事実を認識して欲しい。
ここではまず駄目なメールアドレスの典型をしっかり学習して、その後に良い例を紹介したい。
なお、クレームは一切受け付けない。というか、あまりまじめに読まないで欲しい。
駄目なメールアドレス
ローマ字のメールアドレス
カタカナの単語をローマ字にしたメールアドレスはいただけない。代表例は我が弟の傑作"adoresunante-nandemook"である。ローマ字アドレスからは「え?いきなり英語でなんか考えろって言われても、困ったなぁ」という頭の切り替えの悪さが伝わってくる。ポイントはアドレスという言葉はaddressという英単語と対なのに、それをアドレス→adoresuと変換してしまう思考回路だ。
例: "raburabu.yamada-tarou" "super.tenisu-girl" "machigainai-kensuke"
machigainai-kensukeは「まちがいない」というそもそも旬を過ぎた言葉をローマ字にしていることから「一粒で二度痛い」メールアドレスである。
複数の英単語を使うメールアドレス
英単語の使い方は残酷なまでにその人の文化的素養が露見するポイントだ。まず"how.about.you"とか英語を複数使って、英文の形にしようとしているメールアドレスは危険だ。たいていの場合、何が言いたいのか分からないし、"we_loves_nature."など中学レベルの文法ミスを犯す危険もある。
加えて、次に以下に示すような、何となくおっきな感じのする単語を使っているのはDQNと思われてもしかたない。
earth universe real moment inspire global pride free heaven peace mind eternal
DQNが使う英単語を避けるにはどうすればよいか分からない?
今なら、倖田來未と浜崎の過去の曲名を調べて、そこに載っている言葉を使わないように配慮するだけで、悲しい衝突の危険性は4割回避できる。
自己否定型のメールアドレス
"busaiku-hanako"や"unko_akiko_931"とか。よく分からないけど、深入りしたくない感じはする。「え?busaiku?そんなことないよ。」とでも言って欲しいのだろうか?
特に理由はないけど、そういうネガティブな印象を与えるメールアドレスは避けるのがベター。意外といるんだよね、こういうメールアドレス使う人。
本名+その年 のメールアドレス
メールアドレスを考えたまさにその年をメールアドレスに入れてしまうのは、後先考えない奴にありがち。「ご利用は計画的に」の消費者金融でお金を借りてはいけないタイプ。
例) tanaka2005
異性の名前が含まれるメールアドレス
女の子のメールアドレスなのになぜか"Junichi1980"などが代表例。本人は岡田君のファンでこのアドレスを選んだのかもしれないが、面接官にはそこまではわからない。この行為は恋人の名前のタトゥーを入れるのと似た行為と見なされる危険性がある。恋の暴走機関車と思われたくなかったら、メールアドレスに異性の名前をいれないことだ。
例) "Junichi1980"
尚、僕の周りでは妻の名前をメールアドレスに入れている友人が1人だけいる。妻と子を愛するすばらしい夫だが、先週そいつの仕切りで19:00に店に集合したところ、予約は19:30からというあり得ない凡ミスに遭遇した。家庭内で愛を使い切っているらしく、男友達の我々には愛が足りないのが玉に瑕、いや瑕だらけの玉である。
一昔前のひねり系メールアドレス
この項目は特に意見が分れることを承知で書いている。
たとえばこんな会話。
A「メールアドレス教えて」
B「えっと、"third-tree"アットマーク・・・」
A「?」
B「三木だから"third-tree"っていうメールアドレスなんだ!(得意げ) 知ってる?ブリジストンはブリッジとストーンが繋がってて、その元は・・・・(超得意げ&話長い)」
メールアドレスを考える際に我々が捻りを加えるパターンというのは定石がいくつかある。上の例の他にも
例) ヨーコだから"tanaka45"
例) 佐々木だから"s4s4k1"
などがあげられる。
そろそろこういう安直な捻りはかっこ悪い気がする。おんぼろアパート”三木荘”をリフォームして勢いで”アーバンエクセルコートジュマペール サードツリー”とかにしちゃう田舎の大家さんを笑えないよ?
".(ピリオド)"が含まれるメールアドレス
IT系への就職を考えている人はメールアドレスに"."を入れない方がよいと思う。
"."で終わるユーザ名や連続する"."はRFC違反であり、連続でなくとも"."を使うこと自体が昔はなんとなく眉をひそめられる行動だった。個人的にも正規表現書くのが一気に面倒になるのでメールアドレスに"."は入れないで欲しいなと思ったりする。
加えてIT系では".(ピリオド)"や"-(ハイフン)"を使わずに"_"を使う人が多い気がする。
例) "tanaka..............ken" "yoshida.taro."
「今時RFC2821なんて関係ない。メールが届けばどんなアドレスでもいい」と思う人もいるだろう。僕もそう思う。
しかしIT業界は実は意外に古臭い考え方を捨てられない人が多い世界でもある。未だに「メールの件名に日本語を使うのはけしからん」というオジサマがい