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Aug 28, 2007

タンタン騒動、各国で広がる

半年ほど前表参道を歩いていたらタンタンのキャラクターショップがあったのでふらりとよってみた。タンタンとスノーウィのグッズが所狭しと並ぶ店内では、お約束のように原作が販売されていたので、目に付いた2・3作を買ってみた。

1900年代前半のベルギー人の感覚で書かれているため結構表現が際どい。

土人とはかいてないけれども、明らかに野蛮で程度の低い原住民の様子が描かれていたりする。我々日本人も相当辛らつなタッチでかかれている。下の写真は『青い蓮  タンタンの冒険旅行14』の一幕。

結構な書かれようである。最初に読んだときにはびっくりした。ストーリー自体がおそらく盧溝橋事件をモデルにしており、狡猾で残忍な日本人という描写が続く。公式ページに以下のような記載があることからも、その政治色の強さは想像できる。

-1939-
「青い蓮」で中国人の立場にたって物語を描いたことから、そのタンタンの生みの親である
エルジェは蒋介石夫人より中国へ招待される。

エルジェの生涯
http://www.tintin.co.jp/herge/herge.html

 

小学校の頃、図書館においてあったタンタンシリーズをよく読んでいて、当時は気づかなかったのだが、これは小学生に読ませる本ではない。こんな本をオシャレグッズのフリして販売しているタンタンショップは相当神経太い。

そんなわけで、現代の感覚にはそぐわないだろうなと思っていたら、案の定タンタンシリーズが海外で物議を醸しているらしい。

ブリュッセル26日時事

世界中で親しまれているベルギーの漫画「タンタンの冒険」シリーズの1作をめぐり、植民地主義的で人種差別的な表現が目立ち、動物虐待も目に余るとして、各国でボイコットや訴訟など抗議の動きが広がっている。
 問題の1作は、1930~31年に発表された第2巻「タンタンのコンゴ探検」。主人公の少年記者タンタンが愛犬を連れて当時のベルギー領コンゴ(現コンゴ民主共和国)に出掛け、さまざまな危機を切り抜けて冒険する筋立て。
 作者エルジェ(1907~83年)の視点には当時の植民地に対する偏見に満ちた見方が色濃く反映されており、現地住民を怠け者で劣った人種として描いている。また、野生動物を虐待したり殺したりする場面も多い。

時事ドットコム:タンタン騒動、各国で広がる=人種差別と訴訟も
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2007082700025

同じく酷い書き方をされて国の一人として、抗議の動きが出るのは理解できる。反面、これはこれで歴史の一部なので、絶版にするなどの過剰な反応がなされないように祈りたい。タンタンやチビクロサンボをこの世から消し去ったところで人種差別がなくなるわけではないのだから。

Aug 26, 2007

クアラルンプール

今週はクアラルンプール、月曜に出て、今朝帰ってきた。


クアラルンプールの名所、ツインタワー。

国旗多すぎ:

街で見かける人はマレー系7割、中国系2割、インド系1割といったところ。
独立50周年を迎えることから町中に国旗がはためいている。アメリカに行くと国旗をいろいろなところで見るが、その10倍くらいの量である。また滞在二日目の新聞にアブドラ首相が青少年対象の式典で愛国心の大切さを訴えたという記事を読んだ。
一方で外国人労働者が増えつつあり(インドネシアからだけで140万人超と教えられたけど本当かな?)、マレーシア人は危機感を感じ始めているようだ。

現地の人の口ぶりから何となく、シンガポール>マレーシア>インドネシアみたいな序列を感じたけど、気のせいかもしれない。

 

ガイドブックには従った方がいいみたいだ:

「イスラームの国なので女性にはこちらから握手を求めないようにしましょう。」とガイドブックに書いてあった。あまり気にとめていなかったが、何度かメールのやりとりをしているカウンターパートの女性にあった際に手を差し出したら、「宗教上の理由で・・・」ときっぱり断わられた。多くの女性がtudungという頭巾で髪を隠していたり、恐ろしく近代的な町並みと古くからの習慣を大切にする姿勢が結構ミスマッチである。

「暑い国ですが、室内は冷房が効き過ぎていることがあるので、長袖を持参しましょう」とガイドブックに書いてあった。あまり気にとめていなかったが、会議中など頭痛がするくらい冷えていた。熱々のホットコーヒーがすぐ冷めるくらいである。長袖が無かったのでスーツを着て、その場をしのいだ。ワイシャツの下にTシャツを2枚着て。

帰って体重を計ったら1.5Kg減。出張行くと必ず痩せる。普段よりついつい食べてるのに何故だ?これ以上痩せないように何か考えないといけないかもしれない。

家に帰ってきて慣れたベットで泥のように寝る。後頭部の辺にたまっていた疲れが溶けて無くなるような感覚。熱いフライパンの上でバターが溶けていくような感じがする。これは悪くない。

 

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空き時間に訪れたマラッカの町並み。車で通りすぎたのみだが、雑多で無国籍な感じがおもしろい。

Aug 19, 2007

インターネットの4%はGoogleでできている。

おもしろい統計をみつけたので、皆様の意見を伺いたく。

情報源はNetCraftが1995年から調査している、稼働しているWebサーバのサーバソフトウェアランキング。(こちら

Graph of market share for top servers across all domains, August 1995 - August 2007

ご存じの方も多いと思うが、数年来Webサーバソフトの世界はApacheとMicrosoft IISの2強の時代が続いている。長い歴史を誇り、貧しい農村部を含め全国からくまなく支持を得る自民党(Apache)と比較的裕福な都市部のユーザからの支持が基盤の民主党(IIS)の2大政党の争いだったわけだ。
ところが2007年に入ってその2強を激しく追いかける新興勢力が現れた。グラフのピンク色の線。その名も”Google"が4.35%のシェアを獲得しているのである。

「ありえない」、直感的にそう思った。

Apacheはフリーで配布されており誰でも使うことができる。我が家の自宅サーバもApacheを使っている。Microsoft IISというのはMicrosoftが販売している製品で購入すれば(Microsoft社以外の)誰でも使うことができる。対してGoogleのWebサーバソフト(GWSGFE)というのはGoogle社だけがつかっているものである。それが4%を超えるというのは果たしてどういうことなのだろう。

Googleの数字が大きく見えてしまう要素を考えてみたが、どれもイマイチなのである。

ここは素直にインターネットの4%はGoogleでできている。と考えるべきなのだろうか?
だとしたらGoogle凄すぎる。

 


Googleの数字が大きく見えてしまう要素:

・Netcraftでは、同じホストでユーザ毎に独自のサブドメイン/Virtual Hostを使用している場合、それぞれを1としてカウントされる。(注1)blogger.comだけで相当水増しされることになる。 → でもCnameやVirtual hostはApacheやIISでも使えるからなぁ。

"Many servers support facilities to enable a single computer to run a server for multiple domain names on different ip addresses. Additionally, some service providers offer a more crude domain aliasing facility with multiple hostnames resolving to the same ip address, and customers home pages being referenced by a trailing pathname. This survey counts each of these domain names as separate servers."
http://survey.netcraft.com/mechanics.html

・Google App for your domainってのが意外と浸透している?

・ApacheやIISを使用している大規模サイトがロードバランサーなどを使用していた場合、サーバが何台あっても1としてカウントされる。 →それがGoogleに優位に働く

"Some servers which are particularly popular, such as Playboy and Netscape operate a load balancing scheme whereby accesses to a given domain name are shared amongst a pool of computers. This will normally be shown as a single server in the survey; as with virtual hosts, it is the domain name that is important rather than the number of computers used."
http://survey.netcraft.com/mechanics.html