記事を下まで読んでいただければ分かる通り、2014年6月から2期4年務めたFIRSTの理事としての仕事が終わった。選挙に立候補しないことを周囲に伝えると、必ずといっていいほど、今後の身の振り方について聞かれたので、そのことを前置きとして書き残しておきたい
FIRST理事としての4年間は得難い、刺激的な経験であった。他の理事からは同僚として働く中でいろいろなことを学んだ。グローバルなコミニティを真にグローバルなコミュニティにというテーマを持ち続け、アフリカで初めてイベントを主催し、この4年間でアフリカからのメンバーは4チームから14チームまで増えた。
反面、自分自身の仕事の遅さに起因するが、当初思っていた以上に時間をとられた。年4回の海外出張、毎月2時間の深夜の電話会議、土日お構いなしのメール・チヤットとなにかに集中することが難しかった。
この責務から開放されて、まず1つ目の目標は博士号をとることである。2014年から初めた社会人学生として大学院に所属しているが、進捗は寂しい限りである。これを機に集中して、研究に時間を割きたい。
2つ目は家族と過ごす時間を楽しむことである。この4年間で土日両方を家族と過ごせたのは数えるほどで、いろいろ不便をかけてきた。
3つ目は勤続10年を超えた今の会社での仕事の質を上げることである。その場を乗り切るだけでなく、新しいアイデアを同僚の力を借りて実現していきたい。サイバー空間安定化委員会もあと1-2年が山場だ。
そんなわけでこれを読んでいる日本国内の皆様とは接触の機会が増えるのではないかとワクワクしております。
2018/6/1
朝三田で打ち合わせ。今年も北京との専門家との研究が継続。
2018/6/4
夜電話会議をすっぽかされる。
2018/6/6
昔の同僚を含む取引先とランチ。好意に甘えて鮨おごってもらってしまったが、こういうのはきっちりしとくべきだった。
2018/6/7
元国務次官補リチャード・アーミテージ氏の前で最近やっていた研究の成果を披露。英語がきつかったが、サイバーの専門家でない聞く側はもっときつかったと思う。発表後「Yours have a lot of meat.(飾りが少なく、食べるところが多かった。)」という独特の褒め方をされる。しかしあの年になっても体力も知的好奇心も衰えないのは本当にすごい。
そのまま少人数の懇親会。このメンバーで3月はD.C.に研究発表にいくらしい。英語の論文早く書かないと。
2018/6/8
アーミテージ氏への名誉博士号授与式に参加。午後会社へ。氏の講演会は面白かったので、まとめておいた。http://web.sfc.keio.ac.jp/~kchr/201806armitage.html
特に佐世保に寄港中のUSSプエブロと接点があったというのが「へー」って感じ。
2018/6/10
家族で親同士が従兄弟という親戚の家にお邪魔する。小学生の女の子にとって2才児はかわいい生き物らしい。だいぶ打ち解けていた。
2018/6/12
霞が関で終日会議。会議終了後に建物の入口で小島瑠璃子とすれ違う。ラッキー。
2018/6/13
品川へ、3月に終わったFIRST TC Osakaの反省会。日本の企業が団結して一つのイベントを実施するというのは他の国では見られない形態である。そしてイベントの協賛金の余剰をFIRSTカンファレンスのスポンサー料として支払うことが報告される。理事の視点からはもう素晴らしいの一言。日本でこういうことができて他地域ではできない理由に思いを巡らせつつ帰宅する。
2018/6/14
朝歯医者。翌週に長い出張が控えているためできるだけ触らない。
昼ごはんに柔らかいものをリクエストすると、自家製肉味噌を使った坦々豆乳うどん的なものがでてくる。うまし。
同僚が作ったjson.schemeをテストするためVisual Studio Codeを使い始める。新しいエディタはなんとなくテンションあがる。そしてVS codeはgitとの親和性が高い。
これを機に今まで手元でRCS(!)でバージョン管理してきたものをgitに乗り換える。多少ハマったが、RCSの変更履歴をそっくりgitにエクスポートした。1週間ほどさわってみるとgitだからといって世界がすべて変わるわけではない。ただし、ブランチモデル(ブランチをいつどうやって作って消すか)が、運用上の肝だと理解する。こればっかりは現場で使っている人の話をきかないとどうしようもない。
とりあえず全部masterを編集しております。
2018/6/16
芋掘りに行く。
2018/6/20
昼前に出社。会社で数時間仕事をして、羽田空港へ。深夜クアラルンプールへ飛び立つ。
「英国公文書の世界史 - 一次資料の宝石箱 (中公新書ラクレ)」を読む。チャーチルがスターリンに見せたという欧州分割案のメモというにはあまりに走り書きな紙切れを見ると、政治の力というものを感じる。きちんと意思決定に用いた資料を保管する仕組みが「後の世からの評価」に現在の意思決定者の意識を少しだけ向けさせるのかも。何事もやりっぱなしは良くないなと我が身を振り返って思った。
2018/6/21
朝6時にクアラルンプール着。朝ごはんを食べてシャワーを浴びて10時から会議開始。去年の4月に来たホテルだし、時差もない。そしてあと少しで理事の任期が終わるかと思うと、なにか自分でも気持ち悪いくらいリラックスできる。
前評判の高いデビッド・サンガー「パーフェクトウェポン」を読み始めた。とりあえず最初から北朝鮮関連の章まで読み終えるが、ドキドキ感がない本だなと。最後まで読めるか心配です。
2018/6/22
10時から理事会。19時から恒例の理事長ディナー。理事全員に加えて事務局やイベント会社、主たる貢献者を招いて中華料理を楽しむ。ホテルの人が中国のビンテージワインを勧めてくる。値段は1本30000円程度。さすがに断る。
夕食後、理事長が泊まるスイートルームにお酒を持ち込んで部屋飲み。日本から梅酒を持っていった。
2018/6/23
朝から理事会。この日自分なりにいろいろ根回しして理事としての最後の大きな決定があった。運良く自分が思う方向に導けた。内容は2年後くらいに明らかになるでしょう。
顧問弁護士が変わったのではじめましての挨拶。
夜はご飯を適当に食べた後、ホテルのバーでサッカー見る。
2018/6/24
朝ごはんを食べにレストランにいったら1年ぶりくらいに上司に会う。元気そう。
午前はホテルの自室にこもって、論文の続きをやる。午後は打ち合わせ。
2018/6/25
カンファレンス初日。今回は830名が参加し、FIRSTのイベントとしての記録を更新した。
30分きざみで色々な日程が入る。昼ごはんはガーナの旧友と新たに加わった政治家と。テーブルに座る多くの欧米人と比較して、僕はアフリカの人との付き合いがうまい。午後は元同僚の発表を聞いてから、組織の活動報告のためのセッションに同席する。組織の透明性のために財務報告や活動の詳細を報告するのだが、他のテクニカルなセッションに人が集まるのは当然であり、今回は10名くらいが参加した。このセッションに人が集まらないのは、組織のガバナンスに疑問を持つ人の少なさの表れであり、組織の健全性を表していると思う。会議にきたらセキュリティ技術なりに時間をさくべきだ。その意味において、参加者の少なさが嬉しい。
夜は基調講演者やメーンスポンサーとの会食。KL中心部から1時間弱バスで移動した森のなかのレストランで創作アジア料理を楽しむ。「カウントダウントゥーゼロデイ」の著者キム・ゼッターさんの横に座っていろいろな話をする。時間があっという間に過ぎた。本にサインをもらっておくべきだった。
2018/6/26
朝から興味のある講演、同僚の講演がありいくつか会議をサボってそれらを聞く。夜はまたレセプション。中国のベンダーの人たちといろいろ情報交換。夜は同僚、元同僚、上司らと繁華街の人気中華料理屋に。全然注文とりにきてくれないので、近所のコンビニでビール2本かって持ち込む。その程度に目くじらをたてる店員はいない。そちらがゆるいならこちらもゆるくいく。東南アジアを生き抜く秘訣である。
2018/6/27
一番会議が多かった日。
夜はバンケット。いつもみたいな爆音のダンスパーティーにはならなかった。バンケット終わってから別の内緒の会議をして24時位に寝る。
2018/6/28
9時からの基調講演を聞いたあと、いよいよ最後の理事会。午後の総会の資料を再チェック、最新の参加状況の確認。みんなピリピリしている。仕方のないことである。そして僕ともう一人の退任する予定の理事だけがリラックスしている。申し訳ないことである。
昼はAPCERTのメンバーとランチ。オーストラリアの人からは政府内の大きな組織変更を控えていろいろな情報共有がある。香港やシンガポールの参加が多い。
16時から総会が開かれる。理事選挙が冒頭にある。活動の報告に先立って選挙をするのは、こうしないと活動の報告が候補者のアピールの場と化してしまうからである。5つの椅子を9人のそれぞれに魅力と経験を備えた候補者が争う。結果は一部想定外であった。が、選挙の結果に正しいとか間違っているとかはない。結果は常に会員の意思の集合である。新たな理事によってFIRSTという組織はますます世界に広がっていくだろう。頑張れ!
18時前に総会が終了し、ここで晴れて理事の職を解かれる。4年間を支えてくれた人達に心から感謝したい。
総会終了後は前から決めていた、自社からの出張者4人だけでのこぢんまりとしたディナー。地元の鍋料理を食べにいく。思えばここ4年は自社の人とゆっくり夕ご飯を食べにいく時間もとれなかった。こういう時間の使い方は贅沢である。4人中3人はおお仕事を終えリラックスムード、1名だけ翌々日にプレゼンがのこっていて気の毒。
食事の後、ホテルのバーで日本vsポーランドの試合を観る。最後ドキドキ。
ホテルの部屋に戻って、お世話になったスタッフにお手紙を書く。メールも悪くないが、こういうときは手書きの方が感謝の心が伝わるのではないかと思った。
2018/6/29
朝のオープニングで壇上によばれ4年間おつかれクリスタルをもらう。クリスタル自体は値の張るものではない。しかし4年の間さまざまな困難を乗り越えて頑張ったことの物的証拠であり、故山口英先生とお揃いということを考えれば、まさに「プライスレス」である。
午後からはNational CSIRT向けのサイドイベント。昔もそうだが5日間のFIRSTカンファレンスの後にさらに1.5日の会議をされると、「もうセキュリティって言葉は聞きたくない」という感じになる。が、今年は割と体力が残っていたので議論に協力する。
近所にすんでいる旧知のソマリア人が会場に僕がいるとききつけ遊びにきてくれたので、会議を抜け出して近況報告しつつコーヒーを飲む。
夜は適当にすませたが、12時を過ぎてまだ飲みたい喋りたい気分で、日本からの参加者3名とホテルの近くのビアガーデンへ。反省と来年にむけた作戦会議をする。3時まで。
2018/6/30
朝少しだけ関係者に挨拶して、空港へ。12時過ぎの飛行機にのり、自宅についたのは日付が変わって1時くらいだった。
FIRST理事としての4年間は得難い、刺激的な経験であった。他の理事からは同僚として働く中でいろいろなことを学んだ。グローバルなコミニティを真にグローバルなコミュニティにというテーマを持ち続け、アフリカで初めてイベントを主催し、この4年間でアフリカからのメンバーは4チームから14チームまで増えた。
反面、自分自身の仕事の遅さに起因するが、当初思っていた以上に時間をとられた。年4回の海外出張、毎月2時間の深夜の電話会議、土日お構いなしのメール・チヤットとなにかに集中することが難しかった。
この責務から開放されて、まず1つ目の目標は博士号をとることである。2014年から初めた社会人学生として大学院に所属しているが、進捗は寂しい限りである。これを機に集中して、研究に時間を割きたい。
2つ目は家族と過ごす時間を楽しむことである。この4年間で土日両方を家族と過ごせたのは数えるほどで、いろいろ不便をかけてきた。
3つ目は勤続10年を超えた今の会社での仕事の質を上げることである。その場を乗り切るだけでなく、新しいアイデアを同僚の力を借りて実現していきたい。サイバー空間安定化委員会もあと1-2年が山場だ。
そんなわけでこれを読んでいる日本国内の皆様とは接触の機会が増えるのではないかとワクワクしております。
2018/6/1
朝三田で打ち合わせ。今年も北京との専門家との研究が継続。
2018/6/4
夜電話会議をすっぽかされる。
2018/6/6
昔の同僚を含む取引先とランチ。好意に甘えて鮨おごってもらってしまったが、こういうのはきっちりしとくべきだった。
2018/6/7
元国務次官補リチャード・アーミテージ氏の前で最近やっていた研究の成果を披露。英語がきつかったが、サイバーの専門家でない聞く側はもっときつかったと思う。発表後「Yours have a lot of meat.(飾りが少なく、食べるところが多かった。)」という独特の褒め方をされる。しかしあの年になっても体力も知的好奇心も衰えないのは本当にすごい。
そのまま少人数の懇親会。このメンバーで3月はD.C.に研究発表にいくらしい。英語の論文早く書かないと。
2018/6/8
アーミテージ氏への名誉博士号授与式に参加。午後会社へ。氏の講演会は面白かったので、まとめておいた。http://web.sfc.keio.ac.jp/~kchr/201806armitage.html
特に佐世保に寄港中のUSSプエブロと接点があったというのが「へー」って感じ。
初めて入った三田演説館 |
2018/6/10
家族で親同士が従兄弟という親戚の家にお邪魔する。小学生の女の子にとって2才児はかわいい生き物らしい。だいぶ打ち解けていた。
2018/6/12
霞が関で終日会議。会議終了後に建物の入口で小島瑠璃子とすれ違う。ラッキー。
2018/6/13
品川へ、3月に終わったFIRST TC Osakaの反省会。日本の企業が団結して一つのイベントを実施するというのは他の国では見られない形態である。そしてイベントの協賛金の余剰をFIRSTカンファレンスのスポンサー料として支払うことが報告される。理事の視点からはもう素晴らしいの一言。日本でこういうことができて他地域ではできない理由に思いを巡らせつつ帰宅する。
2018/6/14
朝歯医者。翌週に長い出張が控えているためできるだけ触らない。
昼ごはんに柔らかいものをリクエストすると、自家製肉味噌を使った坦々豆乳うどん的なものがでてくる。うまし。
同僚が作ったjson.schemeをテストするためVisual Studio Codeを使い始める。新しいエディタはなんとなくテンションあがる。そしてVS codeはgitとの親和性が高い。
これを機に今まで手元でRCS(!)でバージョン管理してきたものをgitに乗り換える。多少ハマったが、RCSの変更履歴をそっくりgitにエクスポートした。1週間ほどさわってみるとgitだからといって世界がすべて変わるわけではない。ただし、ブランチモデル(ブランチをいつどうやって作って消すか)が、運用上の肝だと理解する。こればっかりは現場で使っている人の話をきかないとどうしようもない。
とりあえず全部masterを編集しております。
2018/6/16
芋掘りに行く。
2018/6/20
昼前に出社。会社で数時間仕事をして、羽田空港へ。深夜クアラルンプールへ飛び立つ。
「英国公文書の世界史 - 一次資料の宝石箱 (中公新書ラクレ)」を読む。チャーチルがスターリンに見せたという欧州分割案のメモというにはあまりに走り書きな紙切れを見ると、政治の力というものを感じる。きちんと意思決定に用いた資料を保管する仕組みが「後の世からの評価」に現在の意思決定者の意識を少しだけ向けさせるのかも。何事もやりっぱなしは良くないなと我が身を振り返って思った。
2018/6/21
朝6時にクアラルンプール着。朝ごはんを食べてシャワーを浴びて10時から会議開始。去年の4月に来たホテルだし、時差もない。そしてあと少しで理事の任期が終わるかと思うと、なにか自分でも気持ち悪いくらいリラックスできる。
前評判の高いデビッド・サンガー「パーフェクトウェポン」を読み始めた。とりあえず最初から北朝鮮関連の章まで読み終えるが、ドキドキ感がない本だなと。最後まで読めるか心配です。
2018/6/22
10時から理事会。19時から恒例の理事長ディナー。理事全員に加えて事務局やイベント会社、主たる貢献者を招いて中華料理を楽しむ。ホテルの人が中国のビンテージワインを勧めてくる。値段は1本30000円程度。さすがに断る。
夕食後、理事長が泊まるスイートルームにお酒を持ち込んで部屋飲み。日本から梅酒を持っていった。
ドイツ人が持ってきたくせのある酒。全会一致で「一番まずいアワード」を送ることに |
2018/6/23
朝から理事会。この日自分なりにいろいろ根回しして理事としての最後の大きな決定があった。運良く自分が思う方向に導けた。内容は2年後くらいに明らかになるでしょう。
顧問弁護士が変わったのではじめましての挨拶。
夜はご飯を適当に食べた後、ホテルのバーでサッカー見る。
2018/6/24
朝ごはんを食べにレストランにいったら1年ぶりくらいに上司に会う。元気そう。
午前はホテルの自室にこもって、論文の続きをやる。午後は打ち合わせ。
2018/6/25
カンファレンス初日。今回は830名が参加し、FIRSTのイベントとしての記録を更新した。
みんな来てくれてありがとう! |
30分きざみで色々な日程が入る。昼ごはんはガーナの旧友と新たに加わった政治家と。テーブルに座る多くの欧米人と比較して、僕はアフリカの人との付き合いがうまい。午後は元同僚の発表を聞いてから、組織の活動報告のためのセッションに同席する。組織の透明性のために財務報告や活動の詳細を報告するのだが、他のテクニカルなセッションに人が集まるのは当然であり、今回は10名くらいが参加した。このセッションに人が集まらないのは、組織のガバナンスに疑問を持つ人の少なさの表れであり、組織の健全性を表していると思う。会議にきたらセキュリティ技術なりに時間をさくべきだ。その意味において、参加者の少なさが嬉しい。
夜は基調講演者やメーンスポンサーとの会食。KL中心部から1時間弱バスで移動した森のなかのレストランで創作アジア料理を楽しむ。「カウントダウントゥーゼロデイ」の著者キム・ゼッターさんの横に座っていろいろな話をする。時間があっという間に過ぎた。本にサインをもらっておくべきだった。
2018/6/26
朝から興味のある講演、同僚の講演がありいくつか会議をサボってそれらを聞く。夜はまたレセプション。中国のベンダーの人たちといろいろ情報交換。夜は同僚、元同僚、上司らと繁華街の人気中華料理屋に。全然注文とりにきてくれないので、近所のコンビニでビール2本かって持ち込む。その程度に目くじらをたてる店員はいない。そちらがゆるいならこちらもゆるくいく。東南アジアを生き抜く秘訣である。
2018/6/27
一番会議が多かった日。
夜はバンケット。いつもみたいな爆音のダンスパーティーにはならなかった。バンケット終わってから別の内緒の会議をして24時位に寝る。
2018/6/28
9時からの基調講演を聞いたあと、いよいよ最後の理事会。午後の総会の資料を再チェック、最新の参加状況の確認。みんなピリピリしている。仕方のないことである。そして僕ともう一人の退任する予定の理事だけがリラックスしている。申し訳ないことである。
昼はAPCERTのメンバーとランチ。オーストラリアの人からは政府内の大きな組織変更を控えていろいろな情報共有がある。香港やシンガポールの参加が多い。
16時から総会が開かれる。理事選挙が冒頭にある。活動の報告に先立って選挙をするのは、こうしないと活動の報告が候補者のアピールの場と化してしまうからである。5つの椅子を9人のそれぞれに魅力と経験を備えた候補者が争う。結果は一部想定外であった。が、選挙の結果に正しいとか間違っているとかはない。結果は常に会員の意思の集合である。新たな理事によってFIRSTという組織はますます世界に広がっていくだろう。頑張れ!
18時前に総会が終了し、ここで晴れて理事の職を解かれる。4年間を支えてくれた人達に心から感謝したい。
総会終了後は前から決めていた、自社からの出張者4人だけでのこぢんまりとしたディナー。地元の鍋料理を食べにいく。思えばここ4年は自社の人とゆっくり夕ご飯を食べにいく時間もとれなかった。こういう時間の使い方は贅沢である。4人中3人はおお仕事を終えリラックスムード、1名だけ翌々日にプレゼンがのこっていて気の毒。
食事の後、ホテルのバーで日本vsポーランドの試合を観る。最後ドキドキ。
ホテルの部屋に戻って、お世話になったスタッフにお手紙を書く。メールも悪くないが、こういうときは手書きの方が感謝の心が伝わるのではないかと思った。
2018/6/29
朝のオープニングで壇上によばれ4年間おつかれクリスタルをもらう。クリスタル自体は値の張るものではない。しかし4年の間さまざまな困難を乗り越えて頑張ったことの物的証拠であり、故山口英先生とお揃いということを考えれば、まさに「プライスレス」である。
午後からはNational CSIRT向けのサイドイベント。昔もそうだが5日間のFIRSTカンファレンスの後にさらに1.5日の会議をされると、「もうセキュリティって言葉は聞きたくない」という感じになる。が、今年は割と体力が残っていたので議論に協力する。
近所にすんでいる旧知のソマリア人が会場に僕がいるとききつけ遊びにきてくれたので、会議を抜け出して近況報告しつつコーヒーを飲む。
夜は適当にすませたが、12時を過ぎてまだ飲みたい喋りたい気分で、日本からの参加者3名とホテルの近くのビアガーデンへ。反省と来年にむけた作戦会議をする。3時まで。
2018/6/30
朝少しだけ関係者に挨拶して、空港へ。12時過ぎの飛行機にのり、自宅についたのは日付が変わって1時くらいだった。
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