NHKの新・映像の世紀シリーズがおもしろかった。どこから探してきたと思うような貴重映像もすばらしいが、その選び方とストーリーの組み立て方がすごい。特に「第2集 グレートファミリー 新たな支配」はこだわりをもった個人が最初から最後までストーリーを組み立てたのだと、見ててそう感じた。
ケインズの言葉が紹介されていた。
「今我々がその中にいるグローバルでかつ個人主義的な資本主義は成功ではなかった。それは知的でなく美しくなく公正でもなく道徳的でもない。そして善をもたらさない。だが、それ以外に何があるのだろうかと思うとき、非常に困惑する」
ケインズがこんなこと言ってたというのは衝撃だった。気になって原典を探してみた。もっと口調は強いかもしれない。
The decadent international but individualistic capitalism, in the hands of which we found ourselves after the war, is not a success. It is not intelligent, it is not beautiful, it is not just, it is not virtuous--and it doesn't deliver the goods. In short, we dislike it, and we are beginning to despise it. But when we wonder what to put in its place, we are extremely perplexed.
-- John Maynard Keynes, "National Self-Sufficiency," The Yale Review, Vol. 22, no. 4 (June 1933), pp. 755-769.
それから80年の月日が経ち、われわれは「非常に困惑」したままであるばかりではなく、その軋む音をより身近に聞き、崩れていくのを目の当たりにしている。「それ以外になにがあるのだろう」という問いは心にとどめておきたいなと思った。
1/1 忙しすぎて年末年始感が皆無である。だが空だけは青かった。本当に青かった。いい1年になるに違いない。
1/3 ふぐ鍋でお祝いをしてもらう。何度目かわからないがめでたいのだから良いのだ。
1/4 社会復帰。会社遠い。頼もしかった同僚が産休にはいったのでなんかもの寂しい感はあるが、新しい顔が入ってなごませてくれる。
1/8 三田で打ち合わせ。
1/9 妻と娘が里帰りから帰宅。やっと生活が少しづつ元にもどっていく気配を感じる
1/10 祖母の四十九日法要と納骨で帰省。
仕事で葬儀・告別式に参加できなかった分も手を合わせてきた。長い間お疲れ様でした。
納骨しようとお墓の石をどけるとそこには壺に入った祖父のお骨が。祖父は僕が3歳の時に亡くなった。祖母はそれから30余年分のつのる話を今頃祖父に聞かせているのではないか。
納骨しようとお墓の石をどけるとそこには壺に入った祖父のお骨が。祖父は僕が3歳の時に亡くなった。祖母はそれから30余年分のつのる話を今頃祖父に聞かせているのではないか。
お寺には昔から地獄のミニチュアが置いてある。子供の頃は怖くて仕方なかった。今改めてみると、これを前に「お父さんお母さんの言うことをちゃんと聞かないとこうなっちゃうよ」と諭すのはちょっと卑怯な気がするな。
1/11 クルマ来る。自動車保険は結局ネットで見積もった安いやつ。
1/13-14 三田で固めの会議に二日間拘束
1/16 論文をみっちり書く。某国立大学の図書館は驚くほどにラップトップ使っている人が少ない。本と紙のノートに真剣な表情で向き合っている姿は「学生」という感じがして気持ちいい。今の大学だと研究とはつまりパソコンに向かうことという空気があるのとはちがうなー。
1/18 雪で朝から交通機関は麻痺。そんな中役所に書類を出したり、郵便局に口座開設にいったり。会社についた時には足元ずぶ濡れで気持ち悪い。
1/19 我が家に待望の光回線が。PPPoEの設定を前日から無線LANルータにいれておいたので帰宅したらつながっててびっくり。新居に固定電話は不要だが、インターネットは必須というあたりにライフスタイルの変化を感じる。
1/21 昼、海外から面白い研究をしている人が来日。日本のトップ研究者を2人お招きしていい情報交換ができた。会議が終わってから日本人だけ3人でお茶。ベイジアンネットワークを使ったWebアプリへの攻撃検知についてゆるい議論。サービスの立ち上げの苦しい時期を乗り越えて、技術が社会に貢献しているという自信をもってまた一回りデカくなられた気がする。
夜歓迎会、深夜電話会議。このパターンいやだ。
1/23 下の弟が遊びに来る
1/25 本来ならどうあってもヨーロッパに出張しなければいけない週ではあったが、私生活のゴタゴタを理由に勘弁してもらう。かわりに夜の電話会議つづく。
1/30 週末も予定みっちりだが時間を作って髪を切る。さっぱりすっきり。