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Apr 20, 2009

WALL・E(ウォーリー)が面白かった


WALL・E(ウォーリー)という映画を見た。面白かった。そしてこの映画が出来るまでのプロセスに興味がわいた。だってこの映画は過去のピクサーの映画と比べても商業的に失敗する要素が多すぎるのだ。


この映画の企画を最初に見せられた映画会社課長の大曽根さんの反応はこんな感じになるはずだ。



課長のおどろき その1 主人公がポンコツ


鈴木!映画の企画書いてきたんだって?みせてよ、どんな企画?


” ウォーリー(仮)”か。主人公がロボットってことはアンドロイド的な?今はやりのやつか?いいじゃないか。


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これがデザインか、へー。ハイテクトイレみたいだな。最近の子供にはこういうつるっとしたのがいいのかもな。


え?二つあってボロい方が主人公?ちょっとまてこんなカマキリみたいなの子供にうけるわけないだろ。主人公はこっちのトイレの方がいいだろ、これなら金型作るの楽だし。


ストーリーに不都合?そんなの知るか! バソダイさん敵に回したら俺もお前も先が無いってことを覚えとけ!まぁいいやこの辺は商品化を見越して後で変えるってことで話を先にすすめよう。



課長のおどろき その2 戦わない産廃処理ロボット


で、これビームはどこから出るの?でないの??


変形は?合体は??おい??どういうことだ?


じゃどうやって戦うんだ? え? 戦わないの??


産業廃棄物処理ロボット?ゴミを集めてます??


・・・そうか、そうくるか。。。まぁ確かにエコはスポンサー集めには重要だ。それは譲ろう。


じゃあ何だこの映画のゴールはどこなんだ?「手をつなぐこと」?ロボット同士が手をつなぐ?おまえ正気か?



課長のおどろき その3 しゃべれない


で、声優はだれに頼むんだ?あの嵐の焦点定まらない子とかはポンコツロボットにはまりそうだな。


え?喋らないの?えー、喋れないの?台詞なし??


それでどうやって恋心を表現するの?仕草?細かい動き?



鈴木、お前ふざけるのもいい加減にしろよ。


不細工、戦えない、歩けない、喋れない。そんな四重苦のポンコツロボットでどうやって映画を作るっていうんだ。


目を覚ませ!




ウォーリー 課長バージョン


ちょっと企画書かせ、おれが赤いれてやるから。


・・・よし。ほら。この方向でもう一度書き直せ。


f:id:kkomiyama:20090419162308p:image


いいかウォリーは沢山でてくる。仲間のウォーリーのバリエーションは考えとけよ。「ウォーリーレンジャー」「ウォーリー5」みたいなかんじで5つ位。あ?まだ言ってんのか?ウォーリーが一人じゃバソダイさんが(以下略)あとウォーリーピンクみたいなカラーバリエーションを持たせてけ。女の子対策だ。


次にウォーリーは歩く。歩くんだ。まるでアシモのようにだ!いいんだ歩くことにしてH○NDAをスポンサーにつけるんだ。環境戦士で二足歩行なんだから奴ら絶対のってくる。万が一のってこなかったら足とってキャタピラつけてコマツに売り込め。


当然だがウォーリーはペラペラの日本語を喋るぞ。表情ないロボットに台詞なしじゃストーリーも何も無いだろ。喋らせろ。声優は話題性重視だ。母親層のうけが良さそうなタレント選んどけ。


あと眉毛と口かき込んどいたけど、やっぱり表情は必要だ。泣いたり笑ったりするから観客が感情移入してくれるんだからな。


それから文科省か環境省を協賛につけとけ。エコ戦士って言ってるんだし断られないさ。宣伝に協力させるんだ。不景気だからなそういう所も巧みに使うんだよ。



ふー。まったくお前は幸せだな、俺みたいな出来る上司に手取り足取り教えてもらえるんだから。俺の時代だったらお前みたいな奴は一発で首だったよ。。。



仕事の出来る部下もいるわけで、、、


おいid:kkomiyama!お前はちゃんと考えてるんだろうな?企画だよ企画。映画のキ・カ・ク!


鈴木はお話にならん。


なにヤッターマンの映画化??懐かしいなヤッターマンか。フカキョンがドロンジョ様で、ヤッターマン?特注コスチュームで谷間でムフフ?しかも主演はジャニーズ?



・・・ id:kkomiyama、さすがだ!そういうのを待ってたんだ。


よし、俺はさっそく部長にこの企画掛け合ってくるから。ちょっと詳細詰めててくれ。


いやいやストーリーなんかどうでもいいから、衣装と宣伝方法だけ考えといてくれ。


なに?もう一つある?「おっぱいバレー」綾瀬はるかが新人教師役でバレー部顧問!


何だこの神企画!お前は天才だ!いやー、こりゃ2本とも部長のゴーサインでちゃうかもなー。ゲヘへへ。


鈴木!お前も見習えよ!映画ってのはこうやって作るもんだ!




以上長々と妄想してきましたが


長々と妄想しましたが、それくらいウォーリーは企画会議やお偉いさんのレビューをくぐり抜けた事が奇跡と思える映画です。公式サイトのミニシアターでもその表現力の豊かさは味わえると思います。最初は不細工に思えたロボットを、しまいには応援しているという不思議体験を味わいたいかたは是非映画をみてください。