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Nov 22, 2005

マクナマラ

マクナマラ、それが人名だと僕と同じ世代の人はわかるのでしょうか・・・(ちなみに自分は無理)
久々に面白かった映画の登場人物の名前です。


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ケネディとジョンソン。ふたりの大統領の下で国防長官を務めたロバート・S・
マクナマラの人生に、本人へのインタビューとともに迫っていく。アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞受賞作。
太平洋戦争で日本への爆撃作戦に参加し、フォード自動車の社長を経て、国防長官としてはベトナム戦争など重要な局面で大統領をサポート。
マクナマラの、現代アメリカ史における重要人物としての側面を見つめながら、その後のイラク戦争などに与えた影響も浮き彫りになる。

 「人間の本質は変えられない」など、自身の体験による11の教訓を軸にマクナマラが“真実”を語るのだが、
肝心なポイントでは言葉を選び、ときに見せる苦痛で歪んだ表情が、観る者の想像力をかき立てる。日本への空襲での被害者を示す数字や、
ケネディについて話すときのマクナマラの涙など、衝撃を与える場面もあるが、全体には、あくまでも対象を客観的に、
正直に見つめようとする作り手の視点が貫かれている。これは、マイケル・ムーア監督作とは対局にある正統派のドキュメンタリーの趣。
興味深い事実は次々と出てくるものの、凝ったドキュメンタリーに目が慣れた観客のなかには、
本作のまっとうな作りが時代遅れと感じる人もいるかもしれない。(斉藤博昭)



映画の構成が11のLessonに分かれているんですが、その意味が・・・不明です。
とりあえず要所をピックするとこんな感じか?


#1: Empathize with your enemy.
キューバ危機の際、紙一重でソ連との核戦争をさけられたのは、ソ連の指導者フルシチョフの立場から損得勘定をし、
交渉の落としどころを見つけたからだ。

#2: Rationality will not save us.
ケネディもカストロも、もちろんフルシチョフも全員が合理的に考える人間だった。それでも危機におちいった。


#3: There’s something beyond one’s
self.

大学の論理学と倫理学のクラスで人智を超えた何かを知った。


#4: Maximize efficiency.
より効率的に「相手を弱体化させる」術を考えていた。(より効率的に「人を殺す」事になったのは結果。)


#5: Proportionality should be a guideline in
war.

東京をはじめとする日本本土への空襲、そして原爆は明らかにやりすぎだった。 釣り合いをとることが大事。


#6: Get the data.
車の安全性を高めるのにも、消費者の隠れたニーズを掘り当てるにも数字は大事。


#7: Belief and seeing are both often
wrong.

トンキン湾事件に触れて:1964/8/4に北ベトナムから攻撃を受けたというのは誤認だった。
ジョンソンもマクナマラも北ベトナムが戦争を拡大すると信じていた。これも誤認だった。


#8: Be prepared to reexamine your
reasoning.

ベトナム介入に関してアメリカは同盟国の賛同を得られなかった。同盟国すら説得できないなら、自分たちの動機を考え直すべきだ。


#9: In order to do good, you may have to engage in
evil.

国を救うという大義のために殺戮を行った。


#10: Never say never.
国防省への風当たりが強くなった60年代中盤は『never say never』と『答えたい質問にだけ答える』
という2つのルールを作った。これはかなりよかった。
リンドン・ジョンソンにはかれの信念があり、それは何人たりとも変えることのできないものだった。


#11: You can’t change human nature.
人間は必ず過ちを犯す。戦争は霧の中。人間の判断力、理解力では全てを掌握することはできない。
ベトナム戦争の責任はジョンソンにある。ケネディが生きていたら違っていた。


(駄目だ、要約できてねぇ。。。)


感想はですね、まず日本人の一人として東京大空襲を語る際にefficency(効率)という言葉が出てくること自体、
吐き気がする思いでした。


核武装に警鐘をならすのでもなく、人類愛を訴えるでもなく、紙一重で人類滅亡するところだった自分の経験(過ち)を語っています。
見終わって、これはマクナマラ流『滅びの予告』なのかなぁと考え込んでしまいました。だって最後の最後に『You can’t
change human nature. 』だからね。マクナマラはそういった危機が起こることを暗示しているものの、
具体回避策については語っていません。

アメリカの入国審査がアホの様に厳しくなったり、やっぱり中国旅行はちょっと危ないかなぁと思ったり、
10年前からは考えられないほど他国との関係がギスギスしだしているこのご時勢です。云十年後に起こるかもしれない『第3次世界大戦』
もしくは『人類存亡の危機』に備えてこの映画で心構えをしてみては?


ドラマチックな映画音楽もグッドでした、ちなみに。


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target="_blank">フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白

ドキュメンタリー映画 エロール・モリス
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原作となった本も読んでみましたが、ここまで誤字・脱字の多い本は久しぶり。
『このことばはたぶん軍部にはきびしすぎたかも知れませんが、』とかまず日本語としておかしいよ。
そんなわけで本を読むくらいならDVDが絶対お勧め。


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target="_blank">マクナマラ回顧録 ベトナムの悲劇と教訓

ロバート・マクナマラ 仲 晃
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