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Apr 29, 2014

4月の光景(2014年)

この4月は公私にいろいろなことが起きた。冷静に振り返ったりしたら、冷静でいられなくなるので出来る限りさらっといきたい。

社会人として博士課程に学ぶことになった。気づいたことを箇条書きで。

  • 博士課程は年齢層バラバラ。20台中後半が一番多いけど、40代、50代の人もいる。今のところ接点がないが、それぞれにわざわざ博士を取ろうとする目的を聞いてみたい気がする。
  • 外国人は意外と少ない。ガイダンス/入学式なんかは英語でも趣旨が伝えられるが、日本語を理解しないと情報量が圧倒的に落ちる。
  • 最近の学生のコミュニケーションはメールでなくLINEらしい。クラスLINEを作るとか、サークルの新歓でID交換とかバスの中でそんな会話が聞こえてくる。
  • 藤沢はやっぱり遠い。キャンパスまでバスに乗るしかないのだが、ここが神奈中バスか・・・
  • 入学の翌週末にさっそく学会発表の機会をいただいて京都にいってきた。面白かった。
  • 論文の概要を500ワードでという指示があった。日本語で800字ならだいたいこのくらいという感覚が英語だとまったくつかめず、苦労した。

そして小保方さん騒動の余波がすごい。「博士課程に」という話をすると、たいてい小保方さん騒動のことを持ちだされる。小保方さんの博士論文に大量のコピペが含まれているそうだ。
【STAP細胞】小保方氏の英語博士論文 冒頭26ページ中、20ページ分が米国立衛生研サイトとほぼ同じ - MSN産経west 

忙しいとはいえ、今はまだ忙しい理由をこうやって公にできるのだからストレスは少ない。振り返って、こっそり準備を進めていた去年の今頃は辛かったなぁ。



写真を順不同で。













Apr 19, 2014

親ばかと愛国心のあいだ

赤ちゃんはかわいいものだ。自分の子どもとなればなおさらだろう。我が子を世界一かわいいと思う親心は誰に咎められるものでもない。「うちの子は日本一、いや世界一かわいい」と言ってはばらない親がたくさんいる。
もし、同じく子を持つ親であるあなたが、我が子を世界一かわいいと思っているあなたが、目の前で別の人の自慢を聞かされたら、どう応じるだろう?

「いや、うちの子が世界一かわいい。したがって君のところは世界二位にかわいいね。おめでとう。」とは言わないはずだ。わが子かわいい自慢の場に順位付けは不要だ。うちの子が世界一かわいいというあなたとあなたの友達の思いは等価に正しいからである。

今、盛り上がるナショナリズムや愛国心というのはこの親ばかとよく似ている。

匿名掲示板などでは外国の人・政府・文化に対する否定的な書き込みが多い。サッカーチームの心ないサポーターがスタジアムの一角に「日本人限定」と掲示した。天皇はEmperorなのでKingやQueenよりも格上であり、日本の天皇が訪英したら英女王は上座をゆずらないといけないなんて主張する人もいる。雑誌は隣国の脅威を面白おかしくかきたて、敵愾心をあおる特集がならぶ。「だってそのほうが売れる」そうだ。
その後ろには日本は世界一いい国に違いないという思いがある。その後ろには反対側の出口でどう受け止められるかについて想像力が欠如している。

愛国心をもつことよいことだ。少なくとも地球の反対側にある遠い遠いどこかの国よりも、よく知っている自分の育った国に愛着を感じるのは自然だとおもう。今の我々があるのは多少なりとも日本という国のおかげだ。
愛国心をもつことはよいことだ。それは見ず知らずの子供より、自分の子供のほうが可愛いと感じるのと似た感情である。
愛国心をもつことはよいことだ。だからといって他の国と比較したり、不当に貶めるのは間違っている。

われわれは他国のひとが、自らを世界一いい国だと思うことを否定することはできない。
なぜなら世界一いい国の基準はたくさんあって、そして曖昧で、誰も順位をつけることはできない。

だから外国の人が「私の国は世界一いい国です。」と言ったら、「そうですね、日本も世界で一番いい国です。」と受ければいい。簡単なことだ、うちの子かわいい自慢を聞く態度で臨めばいい。



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