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Jun 10, 2008

iPhoneの国内発売に思う

iPhone 3Gを表参道のソフトバンクショップで予約してきた。iPhoneだけで過ごせると思えるほどの楽観主義者ではないのでしばらくドコモとあわせて2台の携帯を持つことになると思う。

さて、iPhoneがソフトバンクから発売されることに関してドコモの敗北を殊更に書き立てる人がいるけどドコモは負けてない。負けたのは日本の端末メーカーだ。NECやソニエリあたりは今頃ジリジリとあせっていることだろう。

日本の端末メーカーの「敗因」をWIREDは以下のように分析してる。

携帯電話機メーカーは、大して役に立たない機能を詰め込むことの無意味さに気付いている。しかし、物質主義の消費者たちは常に最新のハイテク機能を備えた携帯電話を求め、また、どんな製品やサービスを提供するかについては通信事業者が全権を握っているため、メーカーは悪循環に陥っている。
『iPhone』は日本人に受け入れられるか?:「複雑過ぎる」日本の携帯電話

日本の消費者がカタログスペックだけを求めることで端末メーカーががんじがらめになっていると指摘しているわけだが、僕の印象はまったく逆だ。
日本人はボタンのクリック感、ヒンジのカチッと感、操作時のモッサリ感などカタログでは表現しようのない細部を気にするがハイテクには関心がない。携帯を生活に必要な道具の1つと見ているからだと思う。そして携帯に不要な機能(ワンセグ、プッシュトークなど)がついている事に不満を持っている。

日本の端末メーカーはそのへんを若干見誤っていたのだろう。だからといって今回のiPhone登場にあせって何かを根本から改革する必要はないと思う。もともと道具としての完成度は高いのだから、あせらず地道に白物家電としての携帯を作り続ければよいだけだ。防水機能なんてすばらしいと思う。

iPhoneは特にソフト面でAppleにしかつくれない破壊的な発想の端末であり、それは(おそらく)狙ってできるものではない。ジョブズの言葉を引用してみる。

"「どうやってイノベーションを生み出すのか?」という質問に対するジョブズの答は次のようなものだ:

No. We consciously think about making great products. We don't think, "Let's be innovative!" [...] Trying to systematize innovation is like somebody who's not cool trying to be cool. It's painful to watch Michael Dell trying to dance. (p.177)"
ジョブズの頭の中 - 池田信夫 blog

PRADA携帯 の企画はまさにこの「よし画期的な携帯をつくろう!」とみんなが頑張ってしまった結果の不幸な結末に思える。



結局何がいいたいか? iPhoneの発売が楽しみ、ただそれだけです笑