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Nov 10, 2014

よくわからないが使いやすい。美しくないが使いやすい。

私はIBM(今はLenovo)Thinkpadシリーズの愛用者である。Thinkpadの魅力はいろいろあるが一番は手に馴染むキーボードである。トラックポイント(キーボード真ん中の赤いポッチ)とキーボードの相性は抜群でホームポジションから手を離すことなく全ての作業が完結する。これを超えるキーボードはないと思っていた。

そんな私がMacbookに手を出したのはおそらく五年くらい前。以来、Macのカチャカチャするキーボードに違和感をいだきつつも、両方を使い続けてきた。

異変に気づいたのは最近のことだ。なんとなくMacbookのほうが打ちやすい、操作しやすいと感じてきたのだ。Macbookの広く取られたトラックパッドがしっくり馴染むようになってきた。Thinkpadのキーボードを触っていると窮屈な感じがする。

改めてキーボードを見比べてみて一つ気づいた。Macbookのキーボードはホームポジションとトラックパッドの中心が揃っておらず美しくない。Thinkpadのキーボードはシンメトリーで美しい。





だが(Thinkpadファンとしては悔しいことに)Macbookのほうが使いやすい。トラックパッドを使うのは右手だから、右寄りトラックパッドが使いやすく感じるのか?理由はよくわからない。

よくわからないが使いやすい。美しくないが使いやすい。

Apple製品のデザインについて美が強調されるが、Appleは使いやすさのためなら美しくないものも受け入れるということを、毎日お目にかかるキーボードが物語っているのではないか。

Nov 1, 2014

10月の光景

とりあえず写真だけ。
大学院のインフォーマル発表がおわって、先延ばし続けてきた論文かかなきゃ。

バーナード・ショーが書いた喜劇運命の人の一節
「イギリス人は生まれつき世界の支配者たる不思議な力を持っている。彼はあるものが欲しい時、それを欲しいということを彼自身にさえ言わない。彼はただ辛抱強く待つ。そのうちに、彼のほしいものの持ち主を征服することが彼の道徳的宗教的義務であるという燃えるような確信が、どういうわけか、彼の心に生じてくる。・・・・・・彼は効果的な道徳的態度を見つけ出すのに決して不自由することがない。自由と国民的独立とを振りかざしながら、世界の半分を征服し併合して植民と称する。またマンチェスターの粗悪品のために新しい市場が欲しくなると、まず宣教師を送り出して土人に平和の福音を教えさせる。土人がその宣教師を殺す。彼はキリスト教防衛のために武器を執って立つ。キリスト教のために戦い征服する。そうして天からの報いとして市場を手に入れる。(中略)彼は何事でも原則に基づいてやる。戦うときには愛国の原則に基づいている。どろぼうするときには、実業の原則に。他人を奴隷化するときには、帝国主義の原則に。・・・国王を支持するときには王党派の原則に、国王の首を切り落とすときは共和制の原則に基づく。彼の標語は常に義務である。しかしイギリス人は、その義務が自らの利益に反するようなものは敗者だということを決して忘れはしないのである。」

忘れてはならないのはこのイギリス人を風刺する一節をかいたショーもまたイギリス人ということだ。「国際政治とは何か」という本で中西寛はこう表現している。
ショウの喜劇はイギリス人に向けて書かれたもので、観客は苦笑したはずである。反省を促し、偽善を正す必要を再確認させる。そこに自己を客観化する目があり、精神に余裕が生まれる。「余裕が風刺をうむだけでなく、風刺が余裕を生む面がある」
風刺にかぎらず、余裕や笑いを大切にいきたいと思うね。