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Mar 20, 2011

地震と津波の話

大震災から一週間がたった。この先状況は徐々によくなっていくと信じているが、今は僕も会社の人もその家族も無事であることがわかり束の間ほっとしている。

改めて書くほどのことでもないが僕は「臆病」である。これは常に最悪の場合を想定することが求められる職業病というよりも、生まれ持った性格なのだろうと思う。東海村で起きた臨界事故の記録などを数年前に中途半端にかじったせいで放射能の恐怖が頭に植え付けられていた。だから地震直後から非常にびくびくして過ごしていた。冷静を保ってまわりに不安を与えないようにと自分なりに気は使ったつもりだけれども、恐怖心を隠し切れていなかったと思う。近しい人たちには申し訳ないと思っている。

[caption id="attachment_2354" align="aligncenter" width="224" caption="震災の日の夜。道を埋め尽くす車"][/caption]

これだけ多くを奪った震災に何か前向きなものを見出すとするならば、追いつめられた時に人の本性が現れることを実感出来たということだろうか。恐怖から攻撃的になったり、否定的になったり、盲目に何かを信じたりする人がいるなかでも淡々と事実を収集し自分の頭で考え続けることを止めない人がいた。普段は強がっているのにまっさきに逃げ出した人がいた。無力だけれども人の力になろうとしている人がいた。買い占めるのではなく買い与える人がいた。そういう土壇場の人間の行動をみることができてよかった。そして恐怖に負けず、社会人としての自分を保ててよかった。

震災の直接の被害にあった東北地方の為に僕なんかができることは限られているが、せめてもの気持ちで、ANAの義援マイルのサービスを使って自分の残りマイル全額を寄付してきた。長距離の国際線に乗りまくって、放射線を浴びまくってためたマイルの使い道にふさわしいじゃないか。

誰かがTwitterにいいことを書いていた。「みんな勘違いするな、今は世紀末じゃない。年度末だ!!!」
観念して年度末の仕事に戻ろうと思う。